総選挙「いったい何を問おうとするのか」石破氏

2016年10月08日 09:36

 石破茂・前地方創生担当大臣は衆院解散・総選挙について7日のブログで「あくまで報道ベース」と断ったうえで「仮に年末や年始の選挙だとすれば、予算編成や税制改正などに忙殺される中となるが、なんとしても時間を捻出して、きちんと学習すべき。『公約に書いてあるから』ということで、国民の理解を得たなどと強弁することは、厳に慎むべきものと考える」と安倍晋三総理の国会答弁の常套句(じょうとうく)に釘を刺した。

 論点になる部分の議論が深まらないばかりか、国民の理解を深めたり、拡げたりすることには全くつながらないからだ。

 石破氏は「憲法改正は私が議員でいる間に成し遂げたいことの最大のものだが、そうであるだけに、この思いは強い」と議論を深めるうえで、選挙公約に書いてあるからと議論を遮る論法はとるべきでないと強く発信している。

 また、石破氏は「解散は総理の専権事項で、我々がとやかく言うべきものではないが『何を問うのか』を明確にしなければならないと個人的には考えている」とし「7月の参議院選挙では所謂アベノミクスの是非を問うということだったのですが、時期の如何はともかくとして、総選挙において国民にいったい何を問おうとするのか」と投げた。

 そのうえで「改憲を問う、というのなら、現在の自民党の憲法改正草案について自民党公認候補者たる前職・新人が、防衛軍の創設や基本的人権の保障など主要な論点について正確に理解した上で、選挙において、必ずその必要性を訴えるようにしなくてはならないし、そうでなければ主権者である国民に対して不誠実になってしまう」と、改憲を目指した選挙なら、前職・新人が憲法9条や基本的人権の尊重事項など、特に正確に党の草案について理解し、説明できるレベルにしてからでなければいけないとの考えを強調している。(編集担当:森高龍二)