トヨタ、来春「燃料電池バス」を販売、当面2台が東京都交通局が路線バスとして運行

2016年10月22日 07:44

Toyota FC Bus

トヨタが来春発売する「トヨタFCバス」

 トヨタ自動車は昨年から愛知県豊田市や東京都内などで、燃料電池バス(FCバス)の運行実証実験を繰り返してきた。このトヨタFCバスを来春、販売開始し、当面2台のFCバスを東京都交通局が運行する路線バスとして使用する予定だ。

 トヨタは、2020年の東京オリンピックに向けて、東京都を中心に100台以上のFCバスの導入を予定。これに向けて、公共交通としてのFCバスの活用について一般社会からの理解を高めるために、2017年初めの発売を決めたもよう。

 トヨタFCバスは、日野自動車と共同で進めてきたFCバス開発の経験を活かしながらトヨタが開発した。燃料電池自動車(FCV)「MIRAI」向けに開発したシステム「トヨタフューエルセルシステム(TFCS)」を採用し、内燃機関に比べてエネルギー効率が高く、加えて、走行時にCO2や環境負荷物質を排出しない高い環境性能を実現している。

 同時に、大容量外部電源供給システムを採用。最高出力9kWかつ大容量235kWhの電力供給能力を備えており、災害や停電時に、学校体育館等の避難所などでの電源として利用が可能だ。

 FCバスのボディサイズは全長×全幅×全高10525×2490×3340mm、乗車定員77名(座席26名+立席50名+ドライバー1名)。駆動モーターの出力は154ps(113kW)×2基、最大トルクは34.2kg.m(335Nm)×2基となる。(編集担当:吉田恒)