日印両政府「原子力協定に署名」経済界要望日?

2016年11月13日 12:44

 日本経済団体連合会の榊原定征会長が共同議長をつとめる「印日ビジネス・リーダーズ・フォーラム2016」の報告書で、日本とインドのビジネスリーダーが「日印民生用原子力協定の両国政府による早期締結を期待する」との内容を盛り込んだ要望書が両国首脳に提出された11日に、両国政府が日本企業からインドへの原発関連機材輸出を可能にする原子力協定に署名したことが分かった。

 ロイター通信が「日本とインド両政府は11日、日本企業からインドへの原子力発電所関連機材の輸出を可能にする原子力協定に署名した」と報じた。
 
 報道では「核保有国であるインドは核拡散防止条約(NPT)に加盟していないが、1998年に核実験の凍結(モラトリアム)を宣言。両国はモラトリアムの継続を前提に合意した」としている。

 また「協定には、どちらかが一方的に協力を停止できる条項を盛り込んだ」としており「インドが核実験を再開し場合や日本が提供した機材や技術を平和目的以外に利用したことが判明すれば日本は協力を停止する。その場合にすでに完成した原発をどう止めるのかなど、具体的な取り決めはしていない」と課題についても報じた。原発政策で経団連の意向を反映させる安倍政権の一面を浮き彫りにしているともいえそう。(編集担当:森高龍二)