ギャンブル依存など「懸念あるのは事実」総理

2016年12月08日 12:03

 安倍晋三総理は7日の党首討論で民進党の蓮舫代表から「IR法案(カジノ法案)」について、ギャンブル依存症や多重債務、破産などへの懸念について指摘され「蓮舫議員が挙げた懸念があるのは事実。自民党でも公明党でも指摘されている」と懸念される問題のあることを認めた。

 一方で「IR法案は議員立法であり(閣法でないので、政府として)説明する責任は負っていない」とし「提案者にしっかり質問してもらいたい」とかわした。

 この日の党首討論で、蓮舫氏は「ギャンブルを止めたいのにやめられない。家中のカネを持ち出す。ヤミ金融で借金を繰り返す。多重債務、一家離散、破産、果ては自殺に追い込まれる」などの危険を指摘したうえで「カジノは賭博であり刑法で禁止されている。勤労を怠り、副次的犯罪を誘発する。だから禁止をしている。なのに、なぜ衆院で5時間33分の審議で強行採決に踏み切ったのか」と政府・自民党の姿勢を強く非難した。

 また2014年にシンガポールのカジノ施設を視察し、総理が、雇用が創出されるなど成長戦略の大きな目玉になると語ったことにも「カジノは負けた人の掛け金が収益だ。どこが成長産業なのか」と批判した。そのうえで、蓮舫氏は「公明党議員の1人も『亡国の法案』と批判している。私はこんな拙速な審議でカジノを解禁することに反対だ」と抗議した。(編集担当:森高龍二)