社会民主党の又市征治幹事長は22日、政府の今年度第3次補正予算案、来年度の予算案について、補正予算案については「アベノミクス失敗による税収減を赤字国債で賄うもので、総理は『社会保障の充実に赤字国債を発行するのは無責任』とレッテルを貼っているが、赤字国債で税収不足を賄うことは許されるのか」と批判した。
そのうえで「安倍政権はアベノミクスによる『税収増』を成果として強調してきたが、この間の法人税減税などと相まって、その税収増という『果実』は減ずることとなった。もはやアベノミクスによる税収増の期待は剥がれ落ちたとしか言いようがない」とした。
一方、過去最大規模となる97兆4500億円の来年度予算案については「2016年度当初より、新規国債発行額はわずかに減少させることに一応成功はした」と認めたうえで「歳入は消費税依存」とした。また「社会保障は削減優先」と指摘。
又市幹事長は社会保障削減の具体例として「医療費負担の月額上限を定める高額療養費制度を来年8月から一定以上の収入のある70歳以上を対象に負担額を引き上げ、220億円削減する。75歳以上の後期高齢者医療では低所得者の保険料を5割軽減する特例を来年4月から2割に縮小し、扶養家族だった人の保険料を9割軽減する特例も7割にし、190億円削減する。療養病床に入院する65歳以上の居住費(水光熱費)を値上げして20億円を削減する。中小企業の従業員らが加入する協会けんぽへの国庫補助も320億円削減する。介護保険では40歳から64歳が支払う保険料を収入に応じた『総報酬割』に見直し440億円を削減している」などをあげた。(編集担当:森高龍二)