名目2.5%成長想定で税収上振りと大串氏

2016年12月24日 08:57

 民進党の大串博志政調会長は22日、政府が閣議決定した今年度第3次補正予算、来年度の予算について、記者団の質問に答え「内容はこれからしっかり精査したい」としたうえで、補正予算で1兆7000億円の税収減を赤字国債で補てんすることに「これは、これまでアベノミクスの果実と言い、税収が伸びたことを喧伝してきた安倍総理にとって、アベノミクスが失敗していることを明らかに示す内容だ」とした。

 来年度予算については「歳出規模97兆5000億円と過去最大規模を更新するなか、財政健全化とのバランスもよく分からない状況」と話した。大串政調会長は「名目2.5%という楽観的な経済成長見通しを無理やり想定することで、上振りさせた税収を見込んでいる」とし「しっかりとした足取りが見えないもの」と危惧した。

 大串政調会長は歳出について「教育・子育て、社会保障などに大きく光の当たる予算の枠組みを作っていくべきだというのが私たちの考え方」とし「今回の予算では社会保障に関しては額を削るという総枠的な考え方からのツギハギ。子育てに関しても保育所の整備料を増やすことだけで保育の人材確保に向けての待遇改善はまだまだ不十分。一方、防衛費は5年連続で増えている。安全保障環境は変異し厳しさが増しているとはいえ、この内容で本当にいいのかは問われなければいけないと思う」とし、次期通常国会で熟議する姿勢をみせた。(編集担当:森高龍二)