ソニーが、テレビ番組に加え、ネットワークを介して提供される動画もリビングの大画面に高精細かつ、美しく映し出す液晶テレビ「ブラビア」の新機種を発売すると発表。「HX850シリーズ(55V型、46V型、40V型)」「HX750シリーズ(55V型、46V型、40V型、32V型)」「EX550シリーズ(32V型)」「EX540シリーズ(26V型、22V型ブラック・ホワイト)」の4シリーズ10機種が4月20日より順次発売される。
今回発表された新機種には、データベース型複数枚超解像技術を採用した高画質回路「X-Reality PRO」を搭載。劣化した映像を復元し、テレビ番組、ネット動画に加え、3D映像まで美しく再現できるという。また、4倍速技術により、スポーツなど速い動きの映像をなめらかに描画することを実現。さらに、「オプティコントラストパネル」を採用することで、深みのある黒、あざやかな色彩表現を可能としている。
加えて、ネットワークサービスプラットフォーム「ソニーエンタテインメントネットワーク」を通じて提供される約170種類の多彩なネットワークサービスが、全機種で利用可能。スマートフォン・タブレット連携アプリ「Media Remote」では、スマートフォンやタブレットをテレビのリモコンとして利用できるだけでなく、新たにマウス感覚でブラウザのポイント操作を可能にする「フリーカーソル」機能や、お気に入りのWebページをブラビア、スマートフォンやタブレットの間で簡単に共有する「URLキャッチ&スロー」機能が追加され、操作性が向上しているという。その他、ネット動画・音楽やネットショッピングにも新サービスが追加され、SNSなどの利用も可能となっている。
テレビの大画面化とネットワーク対応が急速に進む中、リビングで様々なコンテンツを自由に楽しむ時代を迎え、テレビの本質的価値としての高画質技術と、手軽にコンテンツを選択し視聴できるネットワーク機能への対応が重要となっている。そのような中、世界の液晶テレビ市場において日本企業は、苦境の真っただ中にある。ソニーは世界シェア9.8%と3位につけてはいるが、上位のサムスンやLGEには大きく溝をあけられている。さらに、上位2社は前年比で成長しているものの、ソニーは前年比34%減。4位のパナソニックや5位のシャープと共に、大きく減少しており、その回復は容易ではない。今回の新技術搭載製品の動向が、今後の液晶テレビ市場における日本企業の動向を占う、端緒となるかもしれない。