参議院をもっと信頼して 一川民主党参議院幹事長

2012年03月19日 11:00

 一川保夫民主党参議院幹事長は18日のNHK日曜討論で、24年度予算について「年度内に成立するようお願いしたい」と自民、公明、みんなの党など参議院の野党各党幹事長らに協力を要請した。

 溝手顕正自民党参議院幹事長は「4月6日まで、予算委員会で追及していく」との姿勢を示し、木庭健太郎公明党参議院幹事長は「3月31日までに(成立)は無理。与党と政府は智恵を出すべき」と与党、政府が一層努力すべきとの考えを示した。

 また、予算案が予算の裏づけとなる赤字国債発行特例法案と切り離して参議院に送られていることについて、本来一体的に審議すべきものとの指摘が野党から相次ぎ、一川民主党参議院幹事長も「参議院をもっと信頼して早く送って頂きたい」と不満を隠さなかった。

 赤字国債発行特例法案について、溝手自民党参議院幹事長は「法案に反対」の姿勢を示し、木庭公明党参議院幹事長は「政権の行方を左右するまでになるポイントになっている」との認識を示した。

 また、政権与党の亀井亜紀子国民新党政調会長も予算案と赤字国債発行特例法案が別々に参議院に送られてくることに対し「政府の責任」と批判。参議院が何のためにあるのか、と不快感を示した。

 24年度予算は4月6日までに参議院が議決しない場合には憲法の規定により自然成立するが、赤字国債発行特例法案が成立しなければ財源が確保できなくなり、夏以降の予算執行に影響が生じる。また、さきに菅総理が衆参ねじれの中で、23年度第2次補正予算と予算の裏づけとなる公債発行特例法案などの成立を条件に退陣に追い込まれたのは国民の記憶にも新しい。野田政権にとって社会保障と税の一体改革への対応とともに、正念場のひとつになりそう。(編集担当:福角忠夫)