ホンダがインドネシアにスクーターモデル専用の第四工場を建設

2012年03月16日 11:00

 ホンダが、スクーターモデル専用に年間生産能力110万台規模の第四工場を建設すると発表。新工場への投資額は約3兆1280億ルピア(約275億円)で、年間生産能力は既工場と合わせて530万台となる。

 ジャカルタ中心部から東に約70kmにあるブキットインダ工業団地に建設される第四工場は、2013年秋の稼働開始、新たに約3000名の従業員を採用する予定。また、CO2排出量の削減、風力発電やソーラー発電による自然エネルギーの活用、製造工程での自動化にも積極的に取り組み、従業員、地域社会や自然環境に優しい工場を目指すという。

 インドネシアの二輪車市場は中国、インドに次ぐ世界第三位の巨大市場であり、さらなる需要拡大が見込まれている。2011年の総市場は、過去最高となる前年比109%の約801万台。2012年の総市場は約870万台まで拡大すると見込まれている。ホンダの2011年販売実績も約427万台と、市場の成長率を大きく上回る前年比125%となり、過去最高の販売台数を更新している。

 アジアの新興国の中でもインドネシアは、その伸長が最も期待され、確実視されている市場である。中でもスクーター市場は、先日もヤマハが同社既販車種の新色を発表し販売開始するなど、注目を浴びる市場である。需要のある地域で生産し販売する傾向が強まる製造業において、年々増加する人口は販売市場としてだけでなく、労働力の確保といった面でも有益である。さらに、経済成長を背景とした旺盛な需要に加え、グローバルでの輸出拠点としても重要度が増している。今後、製造業を中心とした日本企業の、インドネシアに関するニュースが増えることは間違いないであろう。