新型トヨタ・プリウスPHVの受注台数が、好調な立ち上がりを示しているようだ。2月15日の発売からおよそ1カ月にあたる3月16日時点で約1万2500台で、月間販売目標の2500台を大きく超えている。
新型プリウスPHVは、「プリウス」の特徴である環境性能を大幅に進化させたほか、電気自動車(EV)らしい力強くスムーズな走りを実現した点が評価されたようだ。未来感あふれる先進装備に加えて充電の利便性も向上させ「いいクルマ」として進化させたことが効いたか。
プリウスPHVは、大容量リチウムイオン電池を搭載して、プラグインハイブリッドシステムの効率化によりEV走行距離を68.2kmに拡大。同時にEV走行最高速度も135km/hとし、電気のみで走行できる領域を拡大した。ふだんの通勤や買い物などではガソリンを使わないEVとして走行し、電池を使い切ってもハイブリッド車として長距離ドライブを楽しむことができる。
駆動用モーターに加え、発電用モーター(ジェネレーター)を駆動にも使う「デュアルモータードライブシステム」を採用し、力強い加速を実現したこともユーザーの評価を高めたようだ。
「駆動用バッテリー専用ヒーター」や、世界初の「ガスインジェクション機能付ヒートポンプオートエアコン」を採用。EVモード走行中に、不用意にエンジンが始動することを回避してEV走行を維持し、ZE(ゼロエミッション)走行が行なえる。
充電方法も簡便化した。AC100V/6Aの普通充電ならば、家庭の配線を利用できるため専用の配線工事が不要。外出先ではトヨタの販売店(約4200基)や日本充電サービスの充電スポット(約1万4600基)で高速充電も可能だ。
また、量産車では世界初の「ソーラー充電システム」を採用。太陽光の自然エネルギーを、駐車中に駆動用バッテリーに供給し、最大約6.1km/日の走行分の電力量を充電できる。走行中は補機バッテリーの消費を補い、燃費向上に貢献する。
トヨタ車初の11.6インチ縦型T-Connect SDナビゲーションシステムとDCMの標準装備により、視認性・操作性が向上したことも評価されたようだ。(編集担当:吉田恒)