広がるドローン活用 河川管理プロジェクトで全天候型も

2017年05月18日 07:05

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ドローンの活用が急速に広がっている。初期では空撮が主な目的だったドローン活用は、物流やインフラ点検、自動測量や自動警備など幅広い応用分野で実用化されつつある。活用シーンの多様化に合わせて、ドローンの性能や操作性の向上が求められている。

 ドローンの活用が急速に広がっている。初期では空撮が主な目的だったドローン活用は、物流やインフラ点検、自動測量や自動警備など幅広い応用分野で実用化されつつある。活用シーンの多様化に合わせて、ドローンの性能や操作性の向上が求められている。こうしたなか、総合エンジニアリングサービスに取り組むライト・テクノロジーズは、国土交通省が実施する「革新的河川管理プロジェクト」の一環として全天候型ドローンの開発に着手することを発表した。強風や雨天などの悪条件でも安定して飛行し、地震や台風などの自然災害下でも被災状況を早期かつ確実に把握できるようにする。

 革新的河川管理プロジェクトでは同開発以外にも、「陸上・水中レーザードローン」、「クラウド型・メンテナンスフリー水位計」の開発を目的としてチームが結成されている。全天候型ドローン開発ではミライト・テクノロジーズがドローンから取得したカメラ情報を収集し、撮影画像を遠隔の災害対策室などへ伝送するネットワークシステムや、撮影画像と位置情報を組み合わせて被災情報を把握できる機能を備えたソフトウエアの開発を担い、ドローンによる現場検証サービス提供のアミューズワンセルフが、風速20メートル程度の強風や雨天でも飛行可能なドローンシステムの開発を担う。今後は、台風が多い時期を中心として、強風下での現場実証を行う予定。

 実用に適うドローンの開発では、国内ではヤマハ発動機が高い実績と技術を誇っている。もともと高性能エンジンを操る技術力を有している同社は、エンジン搭載ドローンの開発により幅広い分野での活躍が見込まれている。2015年5月には世界のドローンに先駆けて、同社が開発した農薬散布用ドローン「RMAX」が、米連邦航空局の承認を得ており、いち早く農薬散布などに使われる農作業用ドローンを使ったサービスの提供に乗り出している。また、18年には農薬散布用の小型ドローンを発売する計画もあるとのこと。

 ドローンの実用化にあたっては、強風などの悪天候下での飛行の安定性が得られないことが大きな壁になっていたが、性能と操作性の向上によりこれがクリアされつつあり、今後の活用シーンは急速に広がると考えられる。(編集担当:久保田雄城)