安倍晋三総理は24日、神戸市内での講演で、獣医学部新設について「改革推進の立場からは、限定する必要は全くない」と語り「速やかに全国展開を目指したい」と語った。この表明により「広域的に」「限定」などの文言ではじき出された京都産業大学などにも新設認可の可能性が生まれることとなる。
安倍総理は「半世紀以上守られてきた硬い岩盤に風穴を開けることを優先し、獣医師会からの強い要望を踏まえ、先ずは1校だけに限定し特区を認めたが、中途半端な妥協が国民的な疑惑を招く一因になった」と述べた。
そのうえで「地域に関係なく、2校でも、3校でも、意欲あるところにはどんどん獣医学部の新設を認めていく」と語り「国家戦略特区諮問会議で、改革をさらに進めていきたい」と強調した。
獣医学部新設を1校に限らずにすべきとの考えは下村博文自民党幹事長代行も今月18日のNHK日曜討論で表明していた。
下村幹事長代行は「国家戦略特区だから一校に限るものではない。本来は。ですから、今後、京都産業大学も、新潟も、手を挙げて途中で断念してしまった経緯があるが、一定条件をクリアし、これからの新たなニーズに対応するものであれば、そもそも岩盤規制にドリルで穴をあけるということからすれば、日本全体の経済の活性化に供するというのであれば、そうするべき」と語っていた。(編集担当:森高龍二)