学校法人加計学園（岡山市）の大学への獣医学部新設を巡る疑惑の渦中にある萩生田光一官房副長官から事情を聴くため、民進党の加計疑惑調査チームは２２日の会合に同氏に出席を要請したが、協力を得られなかった。このため、２３日夕の会合には出席するよう強く求めた。
萩生田官房副長官については同氏が早期開学を文部科学省に迫ったとされる「１０／２１萩生田副長官ご発言概要」と題する文書の存在が確認された。萩生田氏は内容を否定している。
文科省は「萩生田官房副長官発言概要メモは行政文書ではない個人のメモが誤って（専門教育課のパソコンの）共有フォルダーに入っていた」などと苦しい答弁をした。調査チームの民進党議員からは「明らかに行政文書だ」と指摘。部下に責任転嫁する姿勢を咎めた。
また事実上、京都産業大学を締め出し、加計学園ありきの決定的条件となった「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り」としたことに、内閣府は１１月１日付けのメールでは「指示は、藤原審議官曰く、官邸の萩生田副長官からあったようです」となっているのに、山本幸三地方創生担当大臣が記者会見で「私が指示した」と発言していることから、民進党は山本大臣からどのような指示があったのか、経緯について時系列で示すよう要請した。内閣府側は客観的な資料を一切提示しておらず、主張を裏付ける資料提示が求められている。（編集担当：森高龍二）
