稲田朋美防衛大臣は２５日の参院予算委員会（閉会中審査）で、南スーダンＰＫＯ活動に参加した自衛隊の「日報」隠ぺい問題に、隠ぺいを大臣が了承していた疑義について、改めて完全否定するとともに、内部告発的な情報漏えいが起きているが、防衛省・自衛隊に大臣としての統制ができていると考えるか、を聞かれ「統制は効いている」と答えた。
質問した民進党の蓮舫代表は「稲田防衛大臣は防衛省をしっかりと統制できているのか」と質した。これに、稲田大臣は「さまざま批判があることは承知している。しかし、南スーダンＰＫＯの日報については私が指示して公表した。統制は効いていると考える」と答弁。
蓮舫代表は「現在行われている特別防衛監察の中身が一斉に報道された。中身は本物か」と質した。これに稲田大臣は「特別防衛監察の事実調査は継続されている状態だ。報道されているものが何であるか、私は承知していない」とした。
これを受けて、蓮舫代表は「特別防衛監察の内容は、ある意味内部告発的な中身だ。メディアに情報が公然と漏洩している。憂慮すべき事態ではないか」と稲田大臣の統制能力に疑問を投げ、安倍晋三総理に、稲田大臣を罷免するよう求めた。安倍総理はこの日の予算員会でも稲田大臣を罷免する考えのない旨を示した。（編集担当：森高龍二）
