「できうれば分祀」靖国参拝の問いに江崎大臣

2017年08月09日 06:52

 江崎鉄磨沖縄・北方担当大臣は記者会見で、A級戦犯を合祀する靖国神社について「できれば分祀かな」とA級戦犯は分祀することが望ましいとの考えを示した。

 江崎大臣は終戦記念日か、その前後に靖国神社を参拝する予定があるかどうかを記者団に聞かれ「10数年来、靖国神社には出かけておりません」と答え「理由は、できうれば(A級戦犯の)分祀かな。できうれば」と答えた。

 天皇陛下もA級戦犯が靖国神社に合祀されてから親拝を遠慮されている。昭和天皇も合祀に反対だったとみられ、合祀以来、崩御されるまで、一度も靖国神社を親拝されることはなかった。また、反対されていたことを裏付けるメモが宮内庁長官を務めた富田朝彦氏の1988年の「富田メモ」に記述されていたことが明らかになっており、親拝されなかったことと整合性がとれる。

 今回の江崎大臣の発言は、靖国神社でのA級戦犯分祀問題とともに、靖国に代わる無宗教の国立追悼施設設置に関する国会議論の提起になる可能性もある。(編集担当:森高龍二)