スーパー大手のユニーは16日、子会社であるコンビニエンスストア、サークルKサンクスを、株式の公開買い付けにより完全子会社化すると発表した。ユニーは現在、サークルKサンクスの発行済み株式の47.28%を所有しているが、2月17日から4月2日までの31営業日の期間で実施する公開買い付けによって完全子会社化を目指すことになる。また同時に、ユニーグループを持株会社体制に移行し、ユニーやサークルKサンクスなどがその傘下に入ることも発表された。今回の発表にてユニーは、サークルKサンクスを完全子会社化することによって、商品の調達やコスト面におけるシナジー効果を最大限発揮させるとともに、食料品を主体とする総合小売業とコンビニエンスストア事業のノウハウを有機的に組み合わせ、新たな品揃えと多様な店舗フォーマットを構築し、急速に変化する国内マーケットへ多角的な小売ビジネスを展開すること。そしてアジアを中心とする海外マーケットへの本格的進出を図ることを伝えている。
昨年の12月12日には、ファミリーマートが同月10日をもって日本国内の「am/pm」全店舗の営業が終了したことを発表している。これで「am/pm」の国内店舗がなくなったことになる。ファミリーマートは、2010年エーエム・ピーエム・ジャパンを吸収合併。買収時点で約1100店あった「am/pm」の店舗のうち、不採算店などを除く約730店舗が「ファミリーマート」店舗に転換して営業している。この店舗の変換によって国内のファミリーマートの店舗数は11月末時点で8697店舗となり、セブン‐イレブン・ジャパン、ローソンに次ぐ3位となっており、ローソンには店舗数で肉薄することとなっている。
一方、コンビニ最大手のセンブンイレンブンはというと、1月30日の発表にて、2011年度(2011年3月1日~)における国内全店舗の年間売上高の合計が、単一チェーンの売上高として国内の小売業で初めて3兆円を突破したことを伝えている。発表によると、334日間で3兆円を突破しており、年間売上高は3兆2490億円になることが予想されているという。尚、国内のセブンイレブン店舗は合計1万3788店舗となっている。
大手各社によるシェア確保をめぐっての攻防が繰り広げられる中、店舗数で不動のナンバーワンを誇るセブンイレブンに第2位のローソン、第3位のファミリーマートの各社がどのように対抗するのか。そして第2位と第3位の逆転は起こりうるのか。コンビニ業界の今後の動向に注目が集まる。