がんと診断されたら… 働く女性の不安とは

2017年09月26日 06:53

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アデコの調査によると、がん患者が仕事と治療を両立するために必要なことは周囲の理解であることがわかった。一方、がん治療のために使える制度を設けている会社は半数以下。

人材サービスを提供するアデコは、がんを患っているときに正社員として就業していて、現在も就業中の20~50代の女性200名を対象に、がん治療と仕事の両立についてアンケート調査を実施した。

 それによると、がんと診断されたときの不安は、「仕事への影響」が56.5%と一番多く、続いて「家族への影響」43.0%、「治療による体調の変化」42.5%と続いた。治療と仕事が両立できた理由は、「職場の上司・同僚・部下等の理解・協力」64.0%が最も高い。また勤務先に望むことは「傷病休暇・休業制度の充実」40.0%、「柔軟な勤務体系の容認」37.5%などとなった。仕事面で不安なことは、「職場への迷惑」59.0%、「業務遂行への影響」46.0%、「治療や療養のために休暇を取ること」43.0%が上位を占めた。

 一方、人事担当者向けアンケートの結果で、会社ががん治療のために利用できる導入済みの制度は、「傷病休暇・休業制度(賃金支給あり)」が47.5%と最多で、全体的に50%以下と下回った。現状においてがんを患っている社員が就労を続けるための社内制度は十分ではないと言える。また制度だけでなく、現場での理解や協力がなければがんの女性社員は安心して働けないだろう。92.5%はがんのことを「直属の上司」に伝えるため、彼女たちの職場での不安解消には上司の配慮が大きく関わっている。

 がんと診断された後の勤務先は、「同じ勤務先で、正社員として就業」が89.5%と大半を占め、治療などに要した連続休暇日数は「20日以下」58.5%が一番多かった。がんだからといって就業に大きな変化が出る人は少ないようで、そのまま就業できている人が多い。がんと診断後も就業を継続した理由は、「家計を維持するため」74.0%が多く、大事を取るよりも可能な限り生活水準の維持を優先する傾向が見られた。

 同社ではこのような結果を受け、がんを患った社員の個々人の希望を踏まえた上でのキャリア開発支援、職場環境の改善を目指す方針だ。当然ながら他社においてもがん患者に対する理解の浸透と、労務対策が早急に求められる。(編集担当:久保田雄城)