株式会社メディプラス研究所は、ストレスオフ県ランキング2017年版を発表、1位は愛媛県に決定した。社会的環境に対する高い満足度も今回の調査によって明らかとなり、調和に対するバランス感覚の良さから高いセルフケア能力が感じられる結果となった。
メディプラス研究所は、全国の20~69歳の女性7万人を対象に「ココロの体力測定」を行い、ストレスオフ県ランキング2017年版を発表、1位は愛媛県に決定した。愛媛県といえば、日本有数のみかん・伊予柑の生産地であり、温暖な気候や日本最古の温泉といわれる道後温泉や夏目漱石「坊っちゃん」の舞台などで知られる。
ポーラ・オルビスホールディングス・グループ<4927>のポーラが“肌のビッグデータ”を元に、毎年行っているニッポン美肌県グランプリの15年では3位、16年では4位と、愛媛県は常に上位に位置しており気候がもたらす肌環境の良さを実感している女性が多いことも特長である。 同県は、大腸がんのなりにくさが全国1位という調査結果もあり、実は腸の動きは自律神経によってコントロールされているため、ストレスによる影響を非常に受けやすい。
一般的にストレス発生には性格や個性などの内的要因と、社会的要因(人間関係・習慣・社会規範などの重圧など)と環境的要因(音・光・温度など)で構成される外的要因とがあるといわれており、社会との関わりを考えた時、外的要因については自身でコントロールする事が困難な場合も多い。今回のストレスオフ要因に関する調査では、主に外的要因にいかに対応していくかについて学ぶべきポイントがあるといえそうだ。
同研究所では「セルフライフバランス(自分の生活ペース)」「ワークライフバランス(仕事と家庭生活)」「ソーシャルライフバランス(社会生活)」の3つのライフバランスをストレスオフの鍵としている。愛媛女性のデータを見ると、「セルフケア」「時間・リズム」「女子力」「デジタル環境」について特にストレスオフできていることがわかる。自然環境はもちろん、「マイペースな生活スタイルで過ごせている」「休日を有意義に使えている」といった社会的環境に対する高い満足度も今回の調査によって明らかとなり、自然とデジタル・運動とリラックス等の調和に対するバランス感覚の良さから高いセルフケア能力が感じられる結果となった。同県は近年、サイクリストの聖地と呼ばれるほどサイクルスポーツが盛んになり、女性がアクティブに過ごすきっかけにもなっている。
温暖で過ごしやすい気候と身近な自然の中でのびのびと生活している愛媛女子は社会的な重圧や社会的成功といった価値観よりも郷土愛や食文化、心や身体が楽しくなる運動などに視点が向いており、それらが日常的に生活サイクルに組み込まれることで、ストレスオフな社会環境(ストレスオフサイクル)が自然に形成・習慣化されている事が今回の結果に繋がったのではないか。悪くなったら治す、という対症療法的な考えではなく日常的にセルフケアの意識と質を高め習慣化し、良い意味で環境の力を利用しながらマイペースに生きる。土地の持つ多様な魅力をローカライズして吸収し、柔軟に自身をマネジメントしていくしなやかなで強い女性が今後も増えそうだ。(編集担当:久保田雄城)