レクサス、デトロイトショーで旗艦SUVのコンセプト「LF-1 Limitless」公開

2018年01月18日 06:34

Lexus LF-1 Limitless

「2018年北米国際自動車ショー」(デトロイトモーターショー)で、レクサスが世界初公開した、「RX」の後継と思わせるクロスオーバーのコンセプトカー「Lexus LF-1 Limitless」

 レクサスは、米国・デトロイトで2018年1月14日から開催の「2018年北米国際自動車ショー」(デトロイトモーターショー)でクロスオーバーのコンセプトカー「Lexus LF-1 Limitless」を世界初公開した。

 このコンセプトモデル「Lexus LF-1 Limitless」は、2025年頃までに、レクサスがグローバルに展開するすべてのモデルを電動専用車、電動グレード設定車とすることを見据え、従来のガソリンエンジンやハイブリッド(HV)システムに加えて、プラグインハイブリッド(PHV)、さらには電気(EV)や燃料電池(FCV)を含めたパワートレーンの搭載を想定して開発したモデルだ。

 レクサスは、ラグジュアリークロスオーバー市場の先駆者として、多様化するユーザーのライフスタイルに対し、新しいラグジュアリーSUVの方向性を提案。発表したフラッグシップ・クロスオーバー「Lexus LF-1 Limitless」は、同ブランドの次世代デザインの可能性を指し示した、自動運転技術を搭載する。

 米国の南カリフォルニアに本拠を置くトヨタグループのキャルティ・デザイン・リサーチがデザインを担当し、長いノーズと後方に構えたキャビンや、クロスオーバーでありながら重心を低く感じさせるボディデザインは、走りを予感させる力強いプロポーションを実現した。
 
 また、鍛え抜いた日本刀にインスピレーションを受け、熱く溶けた滑らかな金属を硬質で鋭利な形状に凝縮したかのような、どこから見ても流れるような動きを持つしなやかな造形を表現したという。公表されたボディサイズは、全長5014×1986×1605mm、ホイールベース2974mmだ。

 フロントは、大径タイヤとともに力強く張り出したフェンダーと長いフードを組み合わせ、ワイドなスタンスと力強いスピンドルグリルを立体的に表現。ヘッドランプは、フロントの立体的な造形に一体化するように進化させた。

 また、リヤは薄く水平に抜けたリヤコンビ―ネーションランプにより、ワイド感を強調。さらに、左右に分かれたリヤスポイラーが大きなガラスルーフの開放感を引き立てる。

 前席は、ドライバーのジェスチャーを検知することで操作を行なうモーションコントローラーや直感的なディスプレイ表示など、最先端のインターフェイスを採用。さらに、ステアリング上にパーキングやリバースなどを含めたシフト操作を集約した。シフトレバーがなく、スイッチも少ないシンプルな空間と運転に集中できるコクピットを実現している。

 後席は、フラッグシップ・クロスオーバーにふさわしいくつろぎの空間を提供するため、開放的なレッグスペースに加えて、リヤシートエンターテインメントシステムや快適機能などをマルチオペレーションパネルで一括して操作することで、高い利便性・快適性を実現した。

 加えて、自動運転技術の提案として、目的地までの運転操作を車両側が担うショーファーモードを搭載。スムーズで効率の高い走行を実現するとともに、交通事故の低減を支援する。

 また、ナビに時間の概念を導入し、車両や交通の状況に応じた判断により、休憩やレストランの提案、ホテルの予約などを可能とした4Dナビゲーションシステムを搭載。その情報は、ナビディスプレイのほか、リヤシートエンターテインメントシステム、さらには乗員のスマートフォンやタブレットへ表示が可能となっている。

 次期「Lexus RX」を彷彿とさせるコンセプトモデル「Lexus LF-1 Limitless」、かなり現実味のあるデザインで、市販が楽しみなモデルである。

 レクサスは、ブランド誕生から30年近くになる。最近5年間で米国販売が多かったのは15年の34万5000台だが、16年と17年は減少した。市場が縮小傾向にある高級セダンが主力が原因で、最新型SUVを商品化することで、米国市場での巻き返しを狙う。(編集担当:吉田恒)