講話は自らの発案で行った 真部沖縄防衛局長

2012年02月06日 11:00

 宜野湾市長選挙を控え、真部朗防衛省沖縄防衛局長が宜野湾市在住の職員と親戚が宜野湾市に在住している職員を対象に講話を行ったこと意図などに対する集中審議が3日、衆議院予算委員会で行われ、真部氏が直接、質問に答えた。

 真部沖縄防衛局長は選挙が業務にとって重要な選挙であること、なるべく多くの市民の考えが反映されればいいと考えたこと、公務員としてきちんと選挙に臨めるようにしたいとの思いがあったことなどを語り「講話は自らの発案で部下に指示して行った。本省はじめ示唆があったことはない」とした。

 また、講話では2人の立候補予定者が発行しているビラなどを参考に基地問題に対する立候補予定者の考え方を紹介するとともに、選挙は重要であり積極的に投票に行くこと、政治的中立を厳格に守らなければならないことなどを伝えたとした。1月23日、24日に各10分行い、80人を対象に行った結果、66人が聴講したとした。

 その上で、真部氏は「誤解を招く部分があったことは反省しなければならない」とするとともに「どちらかの候補者に肩入れするということは思っていない」とした。

また、講話を業務時間に行った理由については「選挙に対しどうあるべきか、服務指導の一環であると考えたため」とした。

 質問した下地幹郎国民新党幹事長は「真部氏ひとりの問題ではない。僕も自民党にいたからよく分かる。政治家がずっとやらせてきた。自民党時代からの体質的な問題だ」とし体質的な問題の解決とともに「沖縄防衛局に政務官を常駐させ、政治が責任をとることも検討すべき」とした。

 また、中谷元・元防衛庁長官(自民党)は「職場の職員を集めて、選挙に行きましょうと言っているだけでどこが悪いのか」と真部氏を今日にも処分の方針などを伝える報道を取り上げ「騒がせたから処分するのか、そんな安易な判断で処分していいのか。公平、公正、冷静な、誤りないよう判断を」と田中直紀防衛大臣に求めた。

 田中防衛大臣は「処分するということは言っていない。今は白紙。あやまりなき判断をしたい」とした。(編集担当:福角忠夫)