日韓合意にはズレも、未来志向の関係構築に一致

2018年02月11日 13:27

平昌五輪開会式出席のため訪韓したのを機に9日行われた安倍晋三総理と韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領との首脳会談で、両国首脳は「未来志向での日韓関係を目指す」ことで一致した。

 一方で慰安婦問題をめぐる2015年12月末の『最終的・不可逆的』解決の日韓合意については、安倍総理が日韓合意の履行を求めたのに対し、文大統領は「政府間交渉で解決され得ることではない。日韓両国政府が引き続きともに努力しなければならない」との考えを示した。

 韓国・聯合ニュースは文大統領が安倍総理に対して「心が通い合う真の友人になることを心から願う」と述べる一方、「歴史を直視しながら、総理と共に知恵と力を合わせ、両国の未来志向の協力を推進したい」と述べたと伝えている。

 そして「歴史を直視しながら」との言葉の意味あいについて、聯合ニュースは「前政権(朴槿恵=パク・クネ=政権)で交わされた旧日本軍の慰安婦問題を巡る日本政府との合意を認めない方針を示したことに対し、日本政府が強く反発していることをけん制するメッセージとみられる」との見方を示している。

 なお、文大統領は「シャトル外交を再開するなど、首脳レベルの緊密な意思疎通を強化したい」旨を語ったとし、安倍総理も「平昌五輪の成功に協力するため、開会式に出席することにしたと伝えた」と報じた。(編集担当:森高龍二)