ラジオ・テレビ・衛星系合わせ全国207社が加盟する日本民間放送連盟は政府の規制改革推進会議で16日から放送改革(通信と放送の融合の下での放送のあり方)について議論が始まったのを受け「民放連は国民・視聴者の視点に立って、引き続き会議の議論を注視していく」とのコメントを発表した。
放送改革では政治的公平を定めた放送法4条の撤廃事項こそ具体的にはあがっていないが「通信・放送の融合が進展する下でのビジネスモデル」などをテーマにしている。
連盟は「民間放送の公共的役割やビジネスモデルを否定するような文言はないが、改革の基本的方向は変わっていないように受け止められる」とし「具体的な検討課題として『通信・放送の融合が進展する下でのビジネスモデル』などを指摘している。その方向性によっては民放事業者の経営に重大な影響が及びかねない」と注視する必要をあげた。
民放連は「フェイクニュースへの対応が各国共通の課題となるなかで、放送の意義はますます高まっている。産業振興の一面だけで放送のあり方や放送制度の見直しを議論し、国民の知る権利に応える放送の公共的役割をないがしろにするような政策は、決して国民・視聴者の利益にならない。今後の規制改革推進会議における検討では国民各層、専門家や関係事業者の意見を十分に聴取して精緻な議論を行うよう要望する」と求めた。(編集担当:森高龍二)