国家戦略特区制度を使った獣医学部新設が「加計ありき」の疑惑が深まる中、国有地大幅値引きでの森友学園問題でも学園側との900ページに及ぶ交渉記録や30ページ弱の本省相談メモ、約3000ページに及ぶ改ざん前決裁文書が国会に提出されたことを受け、国民民主党は24日、衆参両院に「森友学園・加計学園問題に関する調査特別委員会」か、予算委員会等に「森友学園・加計学園問題に関する調査小委員会」を設置するよう、衆参両院議長に要望書を提出した。
泉健太国対委員長は申し入れ後、記者団に「大島理森衆院議長からは森友学園問題、加計学園問題というと非常に個別具体的だが、公文書の管理、改ざんには思いを持っている、そのことについては自分自身も受け止めたいという発言があった」ことを明らかにした。
泉国対委員長は「これだけ役所から嘘の情報が届き、書かれていることについて認めないということが出てくると、立法府としても何を信じていいか分からない状況だ」と国民の信頼を大きく失墜させている行政府の問題を強く懸念。「立法府として改善を要請していかなくてはいけない」と訴えた。
申し入れでは「森友学園・加計学園問題は立法府と行政府との信頼関係を根底から揺るがし、政治・行政に対する国民の信頼をも損なう重大な問題。森友学園問題に関して、財務省の組織ぐるみの虚偽答弁、情報隠蔽、公文書改ざんは国権の最高機関の権威を踏みにじる暴挙であり、断じて看過できない。加計学園問題に関しても安倍総理や元秘書官の答弁には大きな矛盾があり、獣医学部新設をめぐる疑惑は深まるばかりだ」と指摘。ロッキード問題やリクルート問題の際に行った前例もある、とし調査特別委員会の設置か委員会に小委員会を設置するよう求めている。(編集担当:森高龍二)