林芳正文科大臣は10日の記者会見で、東京医科大学が女性受験者を不利に扱う入学選抜をしていたことに「大学の信頼を失う重大問題と考えている」と述べ、同日付で全国の国公私立大学の医学部医学科に対し、入学者選抜が公正に行われているかどうか、実施状況の緊急調査を始めたと発表した。林大臣は「大学は誠実に回答するように」と求めた。
林大臣は「医学部においては付属の大学病院に採用されるなどのことから、他の大学でも同様の事態がある可能性が指摘されている。学校基本調査においても入学志願者に占める入学者の割合が全分野の平均では女性優位で推移しているのに、医学分野では男性優位で推移している特殊性もみられるので、これらを踏まえて調査することにした」と述べた。
調査対象となる大学は81大学。過去6年間の入試について男女別の受験者と合格率を明らかにすることや男性の合格率が女性の合格率を特に上回っている場合、その理由も説明させる。今月下旬までの回答を求めており、調査結果は速やかに公表するという。(編集担当:森高龍二)