追加合格の検討も視野に対応検討 東京医大

2018年08月08日 06:52

入学試験で女性受験生や3浪以上の男性受験生の得点を減点するなどの不正を行っていた一連の問題を受け、東京医科大学の行岡哲男常務理事、富澤啓介学長職務代理らが7日夕から記者会見した。

 富澤学長職務代理は「追加合格の検討も視野に、誠心誠意、対応を検討したい。(定員の関係で)文科省との協議もあるが、現在の教授会で、その方針に異論を唱えるものはいないと思う」と追加合格させていく方向性をうかがわせた。当面、過去6年分について対応する考えで、それ以前についても、その後検討していくとした。

 また行岡常務理事は「得点調整で合格した可能性のある学生についての対応は教授会で検討する」としたうえで「得点調整そのものが大学側の行ったものであることから学生の地位をはく奪することは相応しくないと考える」と調整の結果で合格した学生の身分ははく奪しない考えを示した。

 一方、得点調整のために不合格になった受験生への対応については「対象となる受験生の現状、希望、大学の学生定員など,さまざま考慮して、文科省と協議しながら教授会で慎重に検討する」と述べた。

 また「2次試験での女子への減点、2次試験小論文で一律減点したことは断じてあってはならない」とし「根絶する」としたうえで「過去の女子受験生への対応についても誠心誠意対応する」と述べた。

 同様に「浪人生への2次試験での得点調整も根絶する。過去の受験生に対しても誠心誠意対応する」と語った。

 入学試験への対応について、文科省から指示されている調査を進め、再発防止策を検討する。すでに学長職務代行直轄組織とした入試改善委員会を立ち上げ、改善策に着手している。監視カメラ、パソコンルームへの入出制限、入試監視委員会も立ち上げるなど、今後、具体化させ、実効性をあげていく考えを述べた。(編集担当:森高龍二)