身を切る改革、求められる与党

2018年11月07日 06:28

 無所属の会代表の野田佳彦元総理は消費税引き上げ前に議員定数削減など身を切る改革を実現すべきだと民主党政権時代に野党・自民党総裁だった安倍晋三総理との党首討論で約束したはずだったが、衆院定数の10削減は「違憲とされた1票の格差是正を受けた措置」であり「削減数が少なすぎるうえ、参院においては、信じられないことに6つも増やすことになった。言語道断だ」と5日のブログで総理の対応は約束を反故にするもので、不誠実だとした。

 野田元総理は「(民主党時代に)大幅な定数削減を具体的に提案しても、全部自民党が反対した。だから、止むを得ず、解散総選挙という大きな代償を払って、党首同士で約束を交わした。約束した後、(安倍総理が)誠実に責任を果たそうとしたかどうかが問われている」と履行されていない約束を果たすよう求めている。

 野田元総理は参院定数が6議席増え、削減に逆行することになった説明に、安倍総理が国会答弁で「下を向いて答弁用紙の棒読みだった」とし「内容は言い訳をムニャムニャ並べるだけ。国民に負担をお願いするには誠実に説明責任を果たすこと」も求めた。

 自民党は参院議員歳費を3年間の時限立法で、一律7万円削減する方向で調整を進めているという。今国会に法案を提出し、成立をめざす。歳費削減ができなければ来年夏の参院選挙で批判材料のひとつになることは確実になっている。(編集担当:森高龍二)