自民党は公職選挙法を改正し、参議院の定数を「6増」する方針だが、議員増と引き換えの経費削減に、議員報酬をいくらかカットするような『身を切る改革』については強く拒否反応を示した。17日の衆院特別委員会で日本維新の会の浦野靖人議員が質して鮮明になった。
自民党の磯崎正人議員は答弁で「政治に要する費用の問題、議会活動や議員活動の在り方に直接影響する部分であり、各派と協議すると同時に衆議院にも影響を及ぼす問題であるので慎重な検討を要すると考えている」と答え、議員報酬削減を検討する考えのないことを浮き彫りにした。
磯崎議員は議員報酬削減には拒否の姿勢を示し、経費削減は「参議院全体に関する経費削減で増員分を吸収し、新たな負担を(国民に)強いないようにすべきだと考えている」とした。
しかし、ペーパーレス化を完全にして1億7000万円とみられ、公用車などその他の議員周辺経費を削減しても6人分の費用捻出は難しいのが現実だ。結局、新たに税金が投入されることになる。
浦野議員は「来年10月に消費税が10%になる。そういった中で、議員を増やしていいのか。理解が得られるのか」と強く問題視した。
また「みなさん(自民、公明の議員は参院定数6増の)片棒を担ぐわけだから、その覚悟をもって対応を」と次期選挙で今回の対応を国民に判断されることを自覚し対応するようにと釘を刺した。(編集担当:森高龍二)