野田佳彦元総理は7日導入された「国際観光旅客税」という使途限定の新たな特定財源について、過去の「道路特定財源」での無駄づかい問題を取り上げ「道路特定財源は高速道路の普及などで成果を上げた一方で、いつの間にかマッサージチェアの購入などに流用されるようになった」と弊害を指摘。使途を厳しく監視していくとコラムで発信した。
野田氏は「政府が特定財源という特別な財布を持つと、無駄づかいの温床になりかねない。厳しく監視していく決意」と書き込み、適正に運用されるかどうか、注視していくと訴えた。野田氏は「国際観光旅客税の税収は平年度で430億円になる」と紹介している。
国際観光旅客税は訪日観光客だけでなく、日本人が海外に出る場合も1人1回1000円を徴収される。「観光先進国実現に向けた観光基盤の拡充・強化を図るための恒久的な財源を確保する」として創設された。
野田氏は「東京⇔パリ間を2百数十万円もするファーストクラスで移動する富裕層も、近隣アジアに格安航空会社(LCC)を利用していく人も同じ。1万円のLCC利用者にとっての千円は1割値上げですから、相対的に負担が大きいといえるでしょう」とも書き込み、「一律1000円」にも疑問を呈した。(編集担当:森高龍二)