名護市辺野古に普天間代替基地を建設するための辺野古沿岸の埋め立ての賛否を問う沖縄県民投票について、沖縄県は「賛成」「反対」のほかに「どちらでもない」との選択肢を加えた3択方式での実施へ、条例の改正案を議会にかけることにしたことから、投票は実施しないとしてきた自治体(5市)も実施の見通しになり、県民の意思表示の機会を奪う「不実施」は回避できる見通しになった。
一方、岩屋毅防衛大臣は25日の記者会見で、全県下で実施される方向となったことへの受け止めを記者団に聞かれ「沖縄における各党、各会派というか、県政の方も含めて協議された結果、そういう方向になりつつあるということだと思うが、沖縄の皆さんが沖縄でお決めになることですから、防衛省として、国として、コメントすることは控えたい」と投票結果に左右されることにつながることを回避するためか、国が進める事業そのものについての県民の意思表示をするものであるにもかかわらず、「沖縄でお決めになること」とコメントを回避した。
このため、記者団から全県民が参加できるような形の県民投票になった、結果が出た場合、どのように防衛省としては受け止め、それを政策に反映していきたいと思っているのか、と問われ「まだ途中経過なので、結果が出てから判断して答えたい」と応じるにとどまった。(編集担当:森高龍二)