参院議員歳費月額7万7千円削減へ法案提出

2019年02月10日 07:44

 参議院の議員定数を6増した際、国民に新たな負担をかけないとした自民、公明両党は8日、今夏の参院選で3増になる分の年間増加分(約2億3000万円)を参院議員の歳費を月額7万7000円削減することで賄えるとし、そのための削減法案を参院に提出した。今国会での成立を目指す。

 議員歳費の削減については昨年7月、6増の公選法改正案が自民、公明の賛成多数で可決成立した際、参院特別委員会で議決した付帯決議を踏まえ、参院の経費削減を進める検討をしてきた。

 公明党の山口那津男代表は法案成立時、「積極的に議論し、参院全体の予算の中で節減の努力をあらゆる項目で検討すべきだ」と話していた。与党は法案成立へ、できるだけ多くの賛成を得たい考えだ。6増を図ったことへの批判をかわすためにも自ら身を切り、新たな負担を国民に負わせない対応をすることで国民の理解を得たい考えだ。ただ、今回の削減期間は3年間の時限になっているため、その後、負担増につながらないよう注視する必要はある。

 一方、国民民主党は6増した参院の議員定数を元の議席数に戻すための6減案と「特定枠」を廃止する改正案を参議院に同日提出した。(編集担当:森高龍二)