参院議員6増、新たな税金投入6年で約31億円

2019年03月06日 07:17

 参議院議員定数の6増が昨年の通常国会で自民党などの賛成多数で強行に決まったが、その結果、参議院議員会館の会議室を議員事務室に改造するため、6人分の事務室費用約4億円、6年間の人件費、義務的経費約27億円となり、合わせて31億円が税金から新たに充てられることが明らかになった。

 立憲民主党の蓮舫参院議員が5日の参院予算委員会で質した。郷原悟参議院事務総長は蓮舫議員の問いに答え、参議院議員会館2階会議室を議員定数増に伴い議員事務室に改修しているとし、3人分の事務室で1億8700万円が必要とした。6人分だと3億7400万円になる。

 次いで、人件費、義務的経費について31年度ベースで、1人あたり6年で4億5100万円、総額約27億1000万円になる、と答弁した。

 蓮舫議員は「6増」は自民党が昨年、通常国会が終わる直前の6月14日に突然出してきたもので、6時間のみの審議で審議を打ち切り、6月18日に強行採決したものだ、と改めて問題提起。参院の在り方を引き続き検討していく必要を訴えた。

 安倍晋三総理は「民主主義のコストをどう考えるか、国民一人当たりの代表をどう考えるかは民主主義の根幹にかかわることなので、各党各会派で議論いただきたいと思う」と答えた。蓮舫議員は参院の在り方を立憲民主党としても検討していく。安倍総理は自民党総裁として自民党に議論を進めるよう指示を、と求めた。(編集担当:森高龍二)