日本経済団体連合会が8日、原発の再稼働やリプレース・新増設を真剣に推進しなければならない、と原発政策を見直すよう求める電力政策を提言した。電気料金の高騰やCO2の大幅削減からも必要などとしている。
経団連は日本が4つの危機に直面していると提起し「東日本大震災以降、火力発電依存度は8割を超え、その打開策としての再生可能エネルギーの拡大も、安全性が確認された原子力発電所の再稼働も難しい状況だ」としている。
「電力自由化は電気料金の抑制を目的の1つに掲げているものの、国際的にそん色ない電気料金水準の実現に至っていない。一方で電気事業者は投資回収の見通しを立てにくくなり、電力インフラへの投資を抑制している」としている。
経団連は「政府に次期エネルギー基本計画の策定にあたり、2030年以降の電力システムの将来像を複線シナリオとして示すことを求める」とし「再エネを電気料金の上昇を抑えつつ最大限導入できるよう、支援制度を抜本的に見直す必要がある。原発については安全性確保と国民理解を大前提に既設発電所の再稼働やリプレース・新増設を真剣に推進しなければなりません」などとした。(編集担当:森高龍二)