中身示さず安定か混乱かなら安定を選ぶと石破氏

2019年07月28日 09:40

 自民党の石破茂元幹事長は今回の参院選の低投票の要因に「争点が判然としなかった」ことをあげた。石破元幹事長は「政治の安定か、混乱か。憲法の議論が必要か否かと問われれば、多くの人が『安定』『必要』を選択するに決まっている」と問いかけ方がそもそも誘導するもので「安定した政治で何を目指すのか、憲法のどこをどのように変えるのかを語らないままに『国民の大きな支持を得た』と評価すれば、国民の意識との間に乖離があるように思えてなりません」と疑問を投げた。

 また改憲についても、改憲が急がれるのは参院選挙制度の『合区』解消だと指摘した。石破元幹事長は「合区の理不尽さは歴然としています。憲法改正をするしか合区解消の手立てがないとする自民党の立場からは、これこそ時限性のある憲法改正の最優先課題としなくてはなりません。その際は二院制の意義や地方分権も併せて論ぜられるべきことは当然です」とブログに書き込んだ。

 また、今回の選挙に対し「民主主義が機能するには『参加する権利を有する者の多くが投票する』『有権者が判断するに際して公正・適切な情報が公平に伝えられる』ことが必要なのですが、このどちらも欠いてしまった」とし「民主主義が大きな危機に直面していると言わねばなりません」と警鐘を鳴らした。

 石破氏のツイッターへの反応の中には「特定枠を社会的に意義のある使い方をしたところは『れいわ』だけでしたよね。私は身内が自民党の国会議員にいましたが、これほどまでに恥ずかしい思いをした選挙はないですよ」との反応もあった。(編集担当:森高龍二)