放射能汚染水を海洋放出するな、NGO署名運動

2019年08月15日 17:29

 「海は生物すべて共有の家、保護されなければならない」と環境保護や平和を願う国際環境NGO「グリーンピース」が東京電力福島第一原発事故で増え続ける放射能汚染水を意図的に海に放出しないこと、放射能汚染水を長期保管しトリチウム分離技術を開発適用することを「汚染水処理対策委員会委員長」に要請する署名活動を展開中。1万人の署名を目指す。現在約1600人が署名している。

 福島第一原発にはすでに100万トンを超える放射能汚染水が保管されているが、今も増え続けている。このため太平洋に放出することも選択肢にあがっている。このためグリーンピースは「海はごみ捨て場ではない。人、生物すべてが共有する家であり、保護されなければならない」と訴え、「海洋放出に強く反対する」と海に流さないよう求めている。

 グリーンピースは「トリチウムの半減期は12.3年です。リスクが無視できるレベルに低減するまでに120年以上かかる。また人体に取り込まれれば遺伝子を傷つける恐れがある」と警鐘を鳴らす。

 そして「カナダ、アメリカ、イギリスなどにはトリチウム分離施設があるので、日本でもこれら、すでに実用されている技術を参考に、分離技術を開発するように」と求めている。(編集担当:森高龍二)