衆院野党統一会派、具体策折り合うかがカギ

2019年08月16日 12:03

野党の国会での論戦力を高め、行政監視機能の役割を果たすためにより強力な統一会派の結成が必要として立憲民主党の枝野幸男代表が国民民主党の玉木雄一郎代表に衆院会派「立憲民主党・無所属フォーラム」へ加入するよう呼びかけたのを受け、15日、党首会談が行われた。

 玉木代表は「国民、生活者本位の政治を実現するために、衆参両院で統一会派を結成すること、統一会派結成に向けて、政策的方向性、その他必要な事項について、誠実に協議し、合意を形成すること」を党として回答したが、政策の具体的な対応には明確な返答がなかったため、再会談することになった。具体策で折り合うかがカギになる。

 枝野代表は会談後、記者団に国会で協力体制を組み安倍政権に対峙していくとの認識については共有できている旨の返答があったとしたうえで「具体的にお答えいただきたいということでお持ち帰りいただいた」と述べた。

 立憲としては(1)原発ゼロ法案などエネルギー政策(2)選択的夫婦別姓制度や同性婚など多様性の社会実現、(3)立憲主義の回復など憲法に関する考え方で、軸足を動かすことはできないことから、統一会派に入ってもらうには、これらの点に賛同を得ることが条件となる。立憲が妥協し軸足を動かせば支持率急落は否めない。

 蓮舫副代表は「具体的な提案にぜひ、ご賛同をいただき秋からの国会で現政権に対峙できればと強く願います」とツイッターで国民民主にエールを贈った。

 玉木代表は「本日の会談で特段何かが決まったということではない。今後のことは双方が持ち帰って考えるということであり、協議日程なども未定。ただ、秋の臨時国会を考えると、するにせよ、しないにせよ、一定の解決は早めに付けなければならない」と時間をおかずに結論を導き出していかなければならないとの認識を示した。(編集担当:森高龍二)