モデル名をグローバルカーとして「ヤリス(Yaris)」に統一して2月から発売する新型。パワーユニットは新開発1.5リッターハイブリッドのほか、ガソリンエンジン車として新開発の1.5/1.0リッター高効率3気筒エンジンを搭載する
トヨタは、コンパクトモデル「ヴィッツ」あらため、新型「ヤリス」として2020年2月10日に、全国のトヨタ系ディーラーで発売すると発表した。
新型は「ヤリス」の名称を得て世界統一のグローバル・コンパクトカーとして「軽快なハンドリング」という強みを活かしつつ、既成概念を大きく超える「上質な乗り心地」と「最新の安全・安心技術」を備えたクルマを目指して開発された。
コンパクトカー向けTNGA(Toyota New Global Architecture)プラットフォームであるコンパクトな「GA-B」を初採用し、軽量かつ高剛性、低重心なボディを開発。新開発「1.5リッター直列3気筒ダイナミックフォースエンジン」を採用した新世代ハイブリッドシステムは、力強くシームレスな走りとともに、クラス世界トップレベルとなるWLTCモード36.0km/リッターの低燃費を実現した。さらにトヨタのコンパクトカーとして初めて、E-Four(電気式4WDシステム)を搭載した。
ガソリン車は、ロングストロークやバルブ挟角拡大などの高速燃焼技術を採用し、低燃費と高出力を両立した新開発「1.5リッター直列3気筒ダイナミックフォースエンジン」に、スムーズでダイレクトな加速を実現するDirect Shift-CVT、もしくは6速マニュアルを採用。さらに、改良を加えた1.0リッターエンジンと小型軽量化したCVTとの組み合わせもラインアップし、選択肢の幅を広げている。
1.0リッター直列3気筒エンジンは、高タンブル流や高EGR(排気再循環)率、フリクション低減などの改良により、軽快な走りと低燃費を両立している。
新1.5リッターエンジンに組み合わせるトランスミッションは、発進用ギヤ付きのDirect Shift-CVTユニットを新開発して搭載。従来のCVTに対して低速域の伝達効率を大幅に改善し、アクセル操作に応じたダイレクトでスムースな走りと優れた燃費性能を実現した。
1.0リッターエンジン用にも新開発したCVTを搭載。従来型より小型軽量化し、燃費性能向上を図っている。
新世代1.5リッターハイブリッドシステムは、システム全体の高効率化とハイブリッドシステム専用のエンジン設計、そのほかすべてのハイブリッドユニットも新開発することにより、さらなる低燃費を実現。ハイブリッド車として世界最高レベルの燃費に加え、加速性能も向上し、燃費と走りの両立を目指した。
また、コンパクトカーとしてトヨタ初となる高度駐車支援システム「Toyota Teammate[Advanced Park(パノラミックビューモニター機能付)]」や、交差点右折時の対向直進車・右左折後の横断歩行者も検知対象とした最新の「Toyota Safety Sense」、楽に乗り降りできる「ターンチルトシート」など、多くの先進機能をいち早く採用した。スマートフォンと連携する「ディスプレイオーディオ」も全車に標準装備とした。
そのほか、ハイブリッド車にはアクセサリーコンセント(1.5kW)を設定し、家庭用と同じコンセントを通じて電化製品を使用できるほか、停電などの非常時には発電機として使用できる。
新型ヤリスは、トヨタが提供する愛車サブスクリプションサービス「KINTO ONE」のラインアップに加わる予定だ。(編集担当:吉田恒)