日本にカジノができたら「行きたい」26%のみ。8割が男性。若い世代ほど高い傾向

2019年12月25日 06:21

画・日本にカジノができたら「行きたい」26%のみ。8割が男性。若い世代ほど高い傾向。

日本カジノ研究所が消費者のカジノに対するイメージについて調査

 2016年にIR推進法が制定され日本のカジノが現実的のものとなった。カジノ許可の当初の目的はインバウンド、つまり訪日客観光客の引き込みであったが、これに関しては海外での事例から一定の効果があると認められている。

 しかし、アジアには既にカジノ施設が複数存在するため、その引き込み効果にも限度があるという指摘も少なくない。日本にカジノを作った場合、利用者の多くが日本人となりギャンブル依存症を増加させるきっかけにならないかという懸念も存在する。これまでに横浜市、大阪府・市、和歌山県、長崎県が名乗りを上げているが住民との合意形成が十分出来ているとは言えない状況だ。

 日本カジノ研究所が全国の20歳~59歳の男女1200名を対象にカジノに関する意識調査を11月上旬に実施、10日にその集計結果を公表した。

 集計結果によると、「海外のカジノで遊んだことがあるか」と言う質問に対して「ある」と答えた者の割合は17.8%、「ない」と答えた者は82.2%となっている。「ある」と答えた者のうち66.2%が男性で33.8%が女性となっており、男性の方がカジノで遊んだ経験がある者が多くなっている。

 「ある」と回答した者に年収を聞いた結果では「400~600万円」が24.4%で最も高くなっている。所得階級の構成比とカジノ経験の割合を比べると「200~400万円」の構成比は28.7%に対し経験割合は23.0%となっている一方、「800~1200万年」では構成比が7.0%に対して経験割合は18.3%など富裕層ほど経験割合が高いといった傾向がみられる。

 「日本にカジノができたら行きたいか」という質問に対しては、「行きたい」が26.3%で、そのうち77.9%が男性、22.2%が女性であった。一方「行きたくない」は73.7%、うち男性が40.1%、女性が60.0%で「行きたくない」が多数派だ。

 年代別に見ると「20~29歳」の34.5%、「30~39歳」の28.5%が全体の中での割合25%を超えており、若い世代ほどカジノに興味を持っているようだ。年収階級別に見ると年収200万円以上の階級すべてで「行きたい」と答えた者の割合が全体の中の割合より多くなっており、海外でのカジノ経験が富裕層に偏っていたのに対して国内になるとそうした偏りは見られない。

 レポートでは「実際にカジノに行ったり見たことはなく、ドラマや映画、メディアなどの情報からくるイメージだけで判断している人が多い」とも指摘している。(編集担当:久保田雄城)