生涯現役社会へ 高齢者も所得応分負担に 総理

2020年01月08日 07:13

 安倍晋三総理は6日の記者会見で、少子高齢化に加え、人生100年時代の到来を踏まえ、「年齢に関わりなく、意欲ある皆さんが働き続けることのできる『生涯現役』の社会をつくり上げる」とともに「一定以上の所得のある皆さんには年齢に関わりなく、ある程度の負担をいただき、社会保障の支え手になっていただく」と高齢者にも所得に応じた負担を求め、社会保障制度を次世代に引き渡していきたい考えを述べた。

 安倍総理は「2022年には団塊の世代が75歳以上の高齢者となる」とし「少子高齢化が深刻さを増す中で、このままでは若い世代の社会保障負担が大きく上昇することになる」と負担の必要を語った。また「平均寿命は1964年に比べ15歳近く延びている。高齢者のうち8割の方が65歳以上になっても働きたいという意欲を持っておられる」と生涯現役への環境づくりを図る考えを示した。

 労働環境の整備では「パートで働く皆さんにも広く厚生年金の適用を拡大する」とし「同一労働同一賃金の時代にあって、年金の世界においても非正規という言葉をこの国からなくしていく。働き方の変化を中心に据えながら、年金・医療・介護、社会保障全般にわたって改革を進めていく」とし「(全世代型社会保障制度へ改革していくことが)本年、内閣の最大のチャレンジであると考えている」と強調した。(編集担当:森高龍二)