政府の全世代型社会保障検討会議は19日、社会保障の在り方の「中間報告」をまとめた。2022年には団塊の世代が75歳以上の高齢者となり、現役世代の負担が大きく上昇することが想定されるとして「75歳以上の高齢者であっても所得が一定以上ある場合には医療費の窓口負担割合を2割にする」としている。
また厚生年金の適用範囲について、対象の事業所を「2022年10月から101人以上」「2024年10月から51人以上」に拡大する。総理は「適用に際し、中小企業・小規模事業者の皆さんの生産性向上支援などへの配慮を図っていく」と述べた。
年金受給開始時期の選択肢については現行の60歳~70歳までを「75歳まで」に引き上げる。60歳~64歳に支給される「在職老齢年金」についても就労を促すため、現行の28万円を47万円に引き上げる。
このほか、70歳までの就業機会の確保のため、事業者に努力を求める法案を次期通常国会に提出する考えを安倍総理が示した。
安倍総理は「来年夏の最終報告に向け、与党の意見を聞きつつ、検討を深めていく。さらに具体的な検討を進めるように」と関係閣僚に指示した。(編集担当:森高龍二)