政府は余剰金の半分以上を借金返済に充てるという財政上のルールを破り、公債発行額が8年連続で減っているように「粉飾している」と28日の衆院予算委員会で国民民主党の前原誠司議員が指摘した。麻生太郎財務大臣は「マーケットのためだ」とルールを守らなかったことを認めた。
前原議員は「安倍総理は施政方針演説で『公債発行額の減額は8年連続』と言ったが、補正予算を含めた決算ベースでは8年連続ではない」と指摘。補正予算と来年度予算の財源に特例法で余剰金をあてていることをあげたうえで「財政健全化を遅らせるうえ、アベノミクス効果が出ていないことを隠す『粉飾決算』」と改善を求めた。
2018年度の決算上の剰余金1兆3283億円は、2019年度補正予算で8016億円が、2020年度予算で5267億円が一般財源として充当していることをとりあげた。前原議員は粉飾、改ざんをやめ、財政健全化をどう進めていくか検討するよう求めた。(編集担当:森高龍二)