コロナ2波、3波の対応予備費が10兆円と財相

2020年06月09日 05:45

 政府は8日、今年度の第2次補正予算案(一般会計総額約31兆9000億円)を国会に提出。麻生太郎財務大臣は財政演説で、10兆円の予備費について新型コロナウイルス感染症の第2波、第3波が襲来し、事態が大幅に深刻化した場合への対応に「少なくとも5兆円程度必要」とし、2波、3波に備えるものだとしたうえで「予備費の使用については適時適切に国会に報告する」と述べた。

 麻生大臣は2次補正予算案の基本的考えとして「完全な日常を取り戻すまでには時間を要することが想定され、雇用と事業と生活を守り抜くとともに、次なる流行のおそれに万全の備えを固めていかなければならない」との観点から編成したものとした。

 そのうえで、具体策として新型コロナウイルス感染症対策経費で「雇用調整助成金の拡充等」に約4500億円、「資金繰り対応の強化」に約11兆6400億円、「家賃支援給付金の創設」に約2兆200億円、「医療提供体制等の強化」に約2兆9900億円、「その他の支援」に約4兆7100億円、新型コロナウイルス感染症対策予備費に10兆円等を計上した、とした。

 財源については議員歳費を約20億円減額し、歳入は建設公債を約9兆3000億円、特例公債(赤字国債)を約22兆6100億円発行する。(編集担当:森高龍二)