大臣の責任問われる致命的なものない 防衛相

2011年12月07日 11:00

 閣僚としての適格性を欠くとして野党から問責決議案の提出がいわれている一川保夫防衛大臣は6日「防衛大臣としての本来の責任を問われるというようなことというのは、自分自身、そういう致命的なものは無いと思っております」と語り、大臣職を辞すまでの失態はないとの認識を示した。また「大臣としての責任をしっかりつとめたいとの気持ちでいっぱい」と続投に強い意欲をみせた。

 これは1995年に発生した米兵による沖縄での少女暴行事件について、参議院の特別委員会で質された際に「知らない」と答えたことや国賓を招いての宮中晩餐会に招待されながら出席せず、同僚議員の政治資金パーティに出席して「宮中では晩餐会が開かれている」と語り、国賓や皇室を軽視していると受け取られる発言があったこと、さらに当時の沖縄防衛局長が不適切な発言を行い、これについての管理責任も問われている。

 一川防衛大臣は宮中晩餐会については陳謝、沖縄防衛局長については発言を受けて即刻更迭措置をとり、処分については「自身の大臣給与返納を含め検討中で早期に結論を出したい」とした。一方で、少女暴行事件については「(国会の場で)詳細に説明するのは事件の性格上、あまり良くないと判断したので、知らないと答えた」と弁明。この件について問責決議案には当たらないとの考えを示した。(編集担当:福角忠夫)