新型コロナの影響を受けた中小事業者らを支援する国の「持続化給付金」制度に関し、電通などが出資し設立した一般社団法人サービスデザイン推進協議会が業務を受託し、「ほぼ丸投げ」で電通に再委託するなどしていた問題。受託業務決定経緯を含め不透明さが問題になっているが、経済産業省は第2次補正予算分の業務について「一般競争入札」を始めた。28日まで受け付ける。30日に落札業者を決定する見込み。
持続化給付金を巡っては一般社団法人サービスデザイン推進協議会が国から769億円で受託し、電通に749億円で再委託。その後も電通関連会社などに次々、委託や業務発注が行われている。
国会でも野党からこの問題が追及されたが、不透明さは解消されず、国民の理解を得るに至っていない。通産省はこうした事態を踏まえ、2次補正予算分の持続化給付金については「申請書類の審査」業務と「給付金の振り込み」業務に分けて、一般競争入札で委託先を決めることとした。入札書の提出締切日は28日。
持続化給付金は昨年1年間の売上からその減少分を上限に、法人では200万円まで、個人事業者は100万円までを給付し、事業継続へ支援しようというもの。2次補正ではこの業務委託費として850億円を計上している。委託先決定にあたっては透明性の確保が強く求められている。(編集担当:森高龍二)