経済産業省は30日、6月分の商業動態統計速報を発表。「小売業販売は持ち直している」との基調判断を示した。
商業販売額は卸売業、小売業を合わせた総額が41兆3660億円と前年同月比では12.7%の減だったが、季節調整済前月比では7.7%の増になっている。
販売額を卸売業、小売業でみると卸売業は29兆710億円、前年同月比で17.3%の減少、季節調整済前月比では5.1%の増。小売業は12兆2950億円と前年同月比で1.2%の減少ながら、季節調整済前月比では13.1%の伸びを見せた。
経産省サービス動態統計室では「6月分の小売業販売額(税込み)=小売業販売にはサービスの消費が含まれていないため、個人消費全体の動向を表すものではないことに注意=を指数化し、季節調整を行った指数水準(2015年=100)が102.2となり、季節調整済指数前月比は13.1%の上昇。後方3か月移動平均での6月の指数水準は93.8と前月比は1.7%の上昇となった。季節調整済指数の前月比の推移で、4月は9.9%の低下、5月は1.9%の上昇、6月は13.1%の上昇となったことを踏まえて『持ち直している』とした」としている。
小売業業種別前年同月比「増減」をみると、自動車小売業が17.2%減、燃料小売業が14.6%減、各種商品小売業(百貨店など)が11.2%減、織物・衣服・身の回り品小売業が6.7%減となっていた。
一方で機械器具小売業は15.9%の増、無店舗小売業も8.1%増、その他小売業が4.9%の増、医薬品・化粧品小売業も3.3%の増、飲食料品小売業も3%の増になっていた。(編集担当:森高龍二)