菅義偉総理は内閣発足から1か月経過したことを受け16日、「国民のために働く内閣を発足してからもう1か月、振り返る間もなく早かったな、というのが私の率直な感じだ」と述べた。
そして「常に念頭に置いているのは、やるべきことを、スピード感を持って躊躇(ちゅうちょ)なく実行に移すことだ」と述べ「携帯電話の引下げを始め、できるものから改革を進めて国民の皆さんに実感として味わっていただくことだ」と語った。
しかし、国民が実感しているのは日本学術会議会員への任命拒否にみられる憲法が保障する「学問の自由」への侵害行為や故中曽根康弘元総理の自民党との合同葬儀に1億円の税を投入し、国立大学や最高裁への弔旗掲揚、葬儀時間に合わせた黙とうの協力要請など、国葬でない葬儀に弔意表明を求める思想信条・内心の自由にかかわる協力通知を出すなどしている問題行為。
日本共産党など野党は日本学術会議推薦の会員候補を総理が拒否したのは「日本学術会議法に違反し、憲法が保障する学問の自由も踏みにじる「違法・違憲の暴挙」と非難。日本共産党は機関誌赤旗18日の電子版(主張)で「菅首相は総合的・俯瞰(ふかん)的な活動を確保する観点から(判断した)と開き直っているが、日本学術会議法にはない基準を持ち込むもので通用しない」と総理の論理が破綻している旨も指摘。
また「任命拒否は、憲法をないがしろにし、歴代政府の法解釈を平然と覆してきた『安倍政治』を引き継ぐ暴挙そのもの」と非難した。(編集担当:森高龍二)