故・中曽根康弘元総理の合同葬(内閣と自民党が葬儀費用約2億円を折半で負担)の際、文科省が国立大学などに弔旗を掲揚して黙とうで弔意を示すよう協力を求めたのに続き、内閣府も最高裁判所に同様の要請をしていたことが分かり、教育現場からは「思想統制」との批判が相次いでいるほか、「いくら何でも場違い」「菅政権そのものが問題だ」「三権分立は民主主義の原則だ」と菅政権への批判が相次ぐとともに「国民に対しても弔意を示せと言いかねない」と危惧する声まで出始めている。
「国葬」でない葬儀に弔意の依頼などできるのか、内閣が司法の上に立つ、いつからそんな国になったのか、批判や懸念はネット上でも増え続けている。
日本共産党の志位和夫委員長は「誰に対してであれ、弔意を表するか否かは内心の問題であり、求めたり、強制したりすべきものではない」と指摘。記者会見で「大学、教育現場、自治体、官公庁への弔意の押しつけは『内心の自由の侵害』となり、やめるべき。私自身についていえば、合同葬への案内にこたえて、弔意を示すために『出席』を通知していたが、こうした事態が起こったもとで出席するわけにいかなくなった。『欠席』させていただく」と抗議姿勢を示した。(編集担当:森高龍二)