ASAHI、“使い捨て”から“使い食べ”への新提案 食べられるコップ「もぐカップ」開発

2020年11月19日 07:01

Asahi MOGU_CUP

天王洲の複合施設「TENNOZ Rim」内の飲食店「KITEN TOKYO」で提供する“使い食べ”できるコップ「もぐカップ」を使った「カップまで食べられる季節のフルーツ気まぐれパフェ」のイメージ

 アサヒビールは、食べられるコップ「もぐカップ」を丸繁製菓と共同開発した。11月16日から、都内の会員型コワーキングスペースや飲食店でテスト展開を実施。使い捨てプラスチック問題に関心が集まるいま、この「もぐカップ」を展開することで、“使い捨て容器”から“使い食べ容器”という新しい食のライフスタイルを提案する。

 開発した「もぐカップ」は国産のジャガイモでん粉が原料の飲料容器だという。高温高圧で原料を焼き固めることにより、耐水性を向上させ、カップに注いだ液体が漏れにくくなった。容器自体にそれぞれ味付けをし、飲み物や食べ物との組み合わせを楽しめるように工夫もしている。

 容器の味は現在<プレーン><えびせん><チョコレート>の3種類。サイズはS(50ml)/M(100ml)/L(200ml)の3種類で、用途に合わせて幅広く展開する。

 アサヒビールの飲料容器に関する知見と、食べられる器「イートレイ」を展開している丸繁製菓の技術力により、今回の開発が実現したという。

 今回「もぐカップ」は、都内の会員型コワーキングスペース「point 0 marunouchi(ポイントゼロ マルノウチ)」にて、11月16日~27日でテスト展開する。このテストは、施設の利用者に「もぐカップ」と多彩なドリンクの組み合わせを試してもらい、実際に使用した際の使用感や耐水性を検証する。利用者から実際の感想を聞くことで、今後の取り組みの参考にしていくとしている。

 また、11月16日から、「point 0 marunouchi」内のカフェ「BERTH COFFEE」と、天王洲の複合施設「TENNOZ Rim」内の飲食店「KITEN TOKYO」で、食べられるコップ「もぐカップ」と食べられるスプーン「PACOON(パクーン)」を使ったフードメニューをテスト販売する。

 同時に使用する「PACOON」は丸繁製菓と、市役所や企業の食堂の運営を行なう株式会社勤労食が共同開発した食べられるスプーン。「BERTH COFFEE」では「全部食べられるアフォガード」を、「KITEN」では「カップまで食べられる季節のフルーツ気まぐれパフェ」を提供。「もぐカップ」を使用したフードメニューを試験的に提供することで、強度や使いやすさを検証し、今後の取り組みに生かす。

 現在、CO2排出量増加による気候危機および海洋プラスチック問題といった社会問題に対応するため、欧州やアジア各国を中心に、使い捨てプラスチック容器を禁止する法規制が広がっている。日本でも、本年7月よりプラスチック製買物袋の有料化が全国で実施され、使い捨てプラスチック問題への関心がさらに高まってきた。このような社会的課題に対して、アサヒグループは、持続可能な資源利用(容器包装)の実現に向けた目標「3R+Innovation」を定め、使用するプラスチックの削減に取り組んでいる。

 今回、“使い食べ”できるコップ「もぐカップ」を開発したアサヒビールは、“使い捨て”という消費行動自体を変革し、楽しみながらプラスチック削減に取り組む提案をすることで、持続可能な社会の実現に貢献すると共に、アサヒグループが掲げる“楽しい生活文化の創造”を目指す。(編集担当:吉田恒)