G20大阪サミット目前! 関係閣僚会議で話題を呼んでいる、日本のものづくり

2019年06月14日 08:22

アキュラホーム0613

新潟農業大臣会合」に続き、「財務大臣・中央銀行総裁会議」、「茨城つくば貿易・デジタル経済大臣会合」でも採用された、アキュラホームによる世界初の量産木製ストロー「AQURAS(アキュラス)」。

 いよいよ、G20大阪サミットの開催が近づいてきた。アメリカのトランプ大統領やロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席らG20各国の首脳をはじめ、招待各国や欧州連合(EU)、国連など地域・国際機関のトップも出席する、日本がこれまで経験したことのない大規模な国際会議だけあって、開催地の大阪ではすでに厳戒態勢で、警備体制の強化など大がかりな準備が進んでいる。

 G20は経済分野を主要議題とした国際会議だ。しかし、開催国の日本としては会議の議長を務めるだけでなく、自国の技術や文化を世界にアピールする絶好の機会でもある。G20 開催地となる大阪はもちろん、それに付随して日本中で行われる関係閣僚会議の場でも同様だ。

 例えば、関係閣僚会議の皮切りとして5月11日・12日に新潟市で開催された「G20新潟農業大臣会合」の会議場外の展示ブースでは、地元の食品や酒などの他、セブン‐イレブンが進める消費者参加型の新たなペットボトルのリサイクルシステムなどが紹介された。

 また、容器のフタになるフィルムに酸素バリア性能の高い素材を採用し、賞味期限を劇的に伸ばすことに成功した越後製菓のレトルト食品「越後のごはん」なども展示され、食品ロスにつながる素材として注目を集めていた。

 そんな中でも一際大きな話題を呼んだのが、世界初の木製ストロー「AQURAS(アキュラス)」だ。

 日本の大工が用いる伝統的なカンナ削りの技術を応用して作られたというこの木製ストローを開発したのは飲食関連企業ではなく、木造住宅メーカーのアキュラホーム。同社では、木材を有効利用し、持続可能な循環型社会に貢献する取り組みとして、間伐材を含む国産材を薄くスライスして巻き上げ、ストローを製造した。

 ところが、国産材の新たな活用方法というだけでなく、森林保全やそれに伴う減災効果、輸送や焼却の際にCO2削減効果が見込めること、さらには世界で広がりつつある廃プラスチックの活動などとも呼応して大きな評価を得、会合内のレセプションで採用されることとなった。

 しかも、G20新潟農業大臣会合だけにとどまらず、6月8日、9日に福岡県で開催された「G20財務大臣・中央銀行総裁会議」、同日に開催された「G20茨城つくば貿易・デジタル経済大臣会合」

 でも採用され、実際にコーヒーブレイクや昼食会などで各国の要人たちが使用している。

 環境汚染は日本だけでなく、世界が一つになって解決すべき重要な問題だ。もちろん、経済とも無関係ではない。それだけに各国首脳や要人たちの関心も大きく、日本の取り組みへの注目度も高い。それに加え、「越後のごはん」や「木製ストロー・AQURAS」などはとくに、日本の文化に基づく、日本人ならではの繊細なものづくりの技術力を広く世界に伝えるのに大きく貢献できたのではないだろうか。

 G20は、6月28日、29日の首脳会議以降も、11月22日、23日に愛知県で開催される外務大臣会合まで、日本各地で関係閣僚会議が続く。各会議の成功はもちろん、日本の素晴らしい取り組みや技術力が世界に広まることを期待したい。(編集担当:藤原伊織)