参議院憲法審査会が28日開かれ、参考人として出席した元参議院憲法調査会会長で元参議院日本国憲法に関する調査特別委員会委員長の関谷勝嗣氏は、調査会議員の関心が高かった案件として「戦争放棄を定めた憲法第9条の改正の是非と国際的な安全保障のあり方、プライバシー権や環境権といった新しい人権の憲法上の明記の是非、二院制のあり方と統治機構の相互関係」であったとした。
また、個人の見解として「憲法改正要件について、国民に改正の提案を柔軟に行えるよう、国会での議決要件を衆参両院議員の過半数の賛成で行えるようにすべき」との考えを述べた。
さらに関谷氏は憲法9条について「最重要事項である」とするとともに、今回の東日本大震災での自衛隊の活動をとりあげ「自衛隊に対し憲法上も正しい位置づけを行い、今まで以上に誇りを持って働くことができる環境をつくるべき」と語った。(編集担当:福角忠夫)