WithコロナのSDGsは自宅で? より良い未来のために、誰でも気軽に参加できる企業CSR

2021年04月04日 08:36

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SDGsは、2015年の国連サミットにおいて全会一致で採択された、17のゴールと169のターゲットからなる「持続可能な開発目標」だ

 企業のみならず、一般的なテレビ番組やインターネット、さらには学校などでも耳にする機会が増えたSDGs(エスディージーズ)という言葉。SDGsは、2015年の国連サミットにおいて全会一致で採択された、17のゴールと169のターゲットからなる「持続可能な開発目標」だ。貧困や紛争、気候変動など、人類が直面している様々な課題を整理し、解決方法を考え、2030年までに達成すべき具体的な複数の目標がまとめられている。

 SDGsの魅力は、目標の達成に向けて、各々がそれぞれの立場で関わることができる点だ。国家レベルで取り組むだけではなく、企業や個人でも取り組むことができる。SDGsの目標を確認し、理解さえすれば、明日からでも参加できるのだ。実際、企業CSRでも、ユーザー参加型のSDGs活動に取り組んでいるところが増えてきた。また、参加することでSDGs活動につながるので、人気を集めている。

 小売業大手のイオン株式会社では、ユーザー参加型の植樹活動「イオン ふるさとの森づくり」が1991年より継続して行われている。この活動は、新しい店舗がオープンする際に、その地域の人々の参加し、植樹活動を行うのだ。この活動の広がりは国内のみならず、世界各地でも展開されており、2020年までに1200万本の植樹を達成している。緑豊かな街づくりにもなり、活動を通じて地域の交流の場にもなることで好評を得ている。

 アサヒビールの親会社であるアサヒビールホールディングスでは、社有林の「アサヒの森」に若者や子供たちを招き、様々な環境教育プログラムやワークショップを実施している。間伐材を活用した工作教室などを通じて森林保全の大切さやその意義を学習することができるだけでなく、子どもと一緒に保護者が参加できるイベントもあり、環境の大切さを学びながら親子の絆を深める機会にもなると好評だ。

 しかし、コロナ禍においては、いかにSDGs活動とはいえ、外出や他者との接触はできる限り避けたいと思う人も多いだろう。そんな人は、自宅にいながらSDGsの意識を深めることもできる。

 例えば、山田養蜂場では、第9回「ミツバチの一枚画コンクール」の作品募集を3月8日より開始している。ミツバチを描くことから、自然環境の大切さ、助け合うことの大切さ、生命の大切さなどを学ぶことで、より良い世界をつくるという意識を深めることに繋がるだろう。幼児の部から年代層でカテゴリー分けされているので、親子で取り組むこともできる。幼い頃からSDGsを意識する良い機会になるのではないだろうか。
 
 さらに「ミツバチの一枚画コンクール」では、作品1点の応募につき、1本の植樹が行われる。国内外で長年にわたって植樹活動を続けている山田養蜂場らしい発想だ。賛同者の数は応募数でも分かる通り、2020年には前々回(第7回)の応募作品数と同じ16204本の植樹が実施されている。これまでの応募総数が17万作品を超える、名実ともに「日本で最もミツバチの絵が集まるコンクール」なのだ。

 「国連で採択された?」と聞かされると、実生活とは縁遠いことのように思えてしまうかもしれない。しかし、17のゴールは身近な問題と密接に繋がっているし、169のターゲットは日々の生活の中に入り込んでいる。SDGs成功のカギは、あなたが握っているのかもしれない。(編集担当:今井慎太郎)